[9]田代深子[2005 01/05 02:14]★6
いとう > 終 > 水雀 > 田代 > ベンジャミン
2005.1.5 AM00:10-2:10
1人3行×2周
背中の雫
なまぬるい、その痕跡に
氷を重ねて
薄まった、雫が、声を漏らす
撫でる吐息
くぐもりゆく鏡越し
辿る指先の背
血はいらない
氷を溶きたいだけなんだ
お前はただの釜が崎の炊き出し
慰めにもならない安酒の熱
血はいらないお前の猫背に
息をかけ歯を立てるのはこらえ
白く曇った窓の外を眺めながら
網走の冬は寒いと呟くお前の
さらに終点を求めようとした
愛という名がこれほどに寒々しい
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