作者からのコメント
あ、この評論は田村の詩の時代背景などには焦点を当てていません。そういうものについては別稿で書こうと思っています。この論で私が論じたかったのは、別に田村特有の問題ではなく、だけれど田村には特に見てとりやすい問題です。それがフィクションの問題です。本論の末尾において、詩の信用性などを重視することに対する懐疑を示しています。いわばそちらの方に私の本懐があります。この論の初めに提示した問題意識は、非常に素朴で、詩など良く分からない人が抱きそうな問題意識です。そのような問題意識で読み解いていっても、結局は田村を批判することはできないということです。それよりも、フィクションをフィクションのまま享受することの方がよいのではないか、というのが末尾における主張です。
---2011/12/07 02:56追記---
>N.K.さん
>信用性と創造性の緊張
それをまさに言いたかったのです。ありがとうございます。
---2011/12/14 16:14追記---
初出 kader0d vol.5
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