ポイントなしのコメント
[狩心]
どうだろう、こういう詩があってもいいとは思うけど、 僕が個人的に思ったのは、この作品は、 語り手の「背景」であって、その「姿」なのだから、 詩ではないと感じました・。つまりこれは、人物の紹介であって、回想であって、 語り手が「詩(うた)」ったわけでもないし、ある種の陶酔や祈りも見当たらない。 では、「風景」として成り立っているかと考えてみると、詩的な風景としては描写が無さ過ぎる。 語り手には危機感も緊迫もないのだから、黄昏や鬱であるのだから、 こいつの目はもっと色んなものを見れるし、色彩だってあるはずだ。 その凸凹などをもっと書かなければ波紋は出ない。 もしこの作品が水面を撫でる(舐める)程度の効果を狙ってるならばこのままでいいと思うけど、 こういう匂い立つ系の雰囲気を醸し出そうというものは、読者をもっと酔わせる必要があると思う。 後半、しゃべりが川の流れのように乗ってくるのだけど、 そういうぐらんぐらんというか、めろんめろんというか、そういう読者を酔わせるのを、もっと強調して、 書いたらいいんじゃないかなとも思う。 そして読者がぐらんぐらんしてる時に、一行か二行使ってBGMでも流してあげたらどうだろうか、 もしくは、バーの天井の隅っこにいる蜘蛛がキヒヒってにやけてもいいんじゃなかろうか、 鉄のジャラジャラがついた重い靴を埃塗れの床に向かってガシャン、ダンッと一歩踏んで、埃が舞ってそこに差し込む光、 さらには、そこでカメラが切り替わって酒を飲む横顔 手元が震えていて唇の横から酒が頬を伝って、胸の金属製のバッジを濡らし、 さらには、ぶっとい仮面ライダーのベルトを濡らし、 時間軸がねじれて、 時間の速度が超高速化し、 ベルトが錆びて、手や顔の皮膚が老化し、髪の毛は抜け落ち白髪に、 そんなめまいやフラッシュバックも交えながら、 語り手はポツリ呟いたり、目を瞑ったまま何も見ないように喋りまくり、まくし立てたり、 もし必要ならば、彼は片目をくりぬいて カクテルの中に落とすだろう、 そして眼帯の、独眼流の、義眼の、仮面ライダーが幽体離脱して ラバースーツを脱いだら、全身麻痺で全身全裸だろう、
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