ポイントなしのコメント
[ふるる]
エドワード・ゴーリー著「おぞましい二人」を思い出しました。ゴーリーは実際に起きた児童連続殺人の加害者のカップルのことを、二人が生まれた時から出会い、ともに暮らし、罪を犯し、牢獄で死ぬまでを淡々と書ききっています。当時はかなりの非難を浴びたそうですが、「自作のうちで「どうしても書かずにいられなかった」のはこの本だけ」と本人は語っています。加害者の心理には迫っていませんし、もちろん擁護もしていませんが、加害者も一人の生きた人間であるということは、その罪の重さとは違うところで迫ってくるものがあります。かなりの非難を覚悟、あるいは作家生命をかけなければ書けないものかもしれません。
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