ポイントなしのコメント
[佐々宝砂]
元のバージョンよりは面白い詩になっていると思う。 前半につけくわえたエピソードに工夫が感じられると思う。 ただ、まだタイトルが弱い。 一行ごと空行入れて改行している理由がわからない。 理由があればカラ行も必要だろうけど、 この詩の場合必要だと思われない。 冗長な感じがしてしまうので、 行をすべてくっつけてしまう方がよいと思う。 >子供頃よく夢に出てきた町 >そこは名前もない住民はほんの少し >僕だけのパラレルワールド >ぼくはそこであの人にあった >美しい人でなんかテレビに出て来そうなくらい >美しかったここは僕のせかいだから >その人とはすぐに友達になった ↑つまりこんなぐあいに行をくっつけた方がいいと思う、ということ。 で、上に引用したうち「そこは名前もない住民はほんの少し」という部分は、 「名前のない住民がほんの少しいる(名前のある住民はたくさんいる)」 という意味にもとれるので、言葉の順序を変えたほうがいいと思う。 例: そこにいるほんの少しの住民には名前もない そこには名前もないほんの少しの住民 そこの住民はほんの少し 名前もない でもって「テレビに出て来そうなくらい」って比喩・・・ わざとおばかでかるい感じを出したかったならこれでもいいけど、 もう少し「ほんとに美しいんだ!」と読者を感心させる比喩がほしい。 >けどそこはいつもとは違かった この部分も、わざと間違った文法を使って舌足らずな感じを出したかったのならこのままでよいが、 そうじゃないなら「違った」と書いてほしい・・・ >ブリキのおもちゃみたいな >よぼよぼのお婆さんが座っていた ブリキのおもちゃというこの比喩はとてもいいとおもった。 >この前までの夢の中で見たあの人の >面影もない年を取ったあの人がいた 面影がないのになんであの人だとわかったのか謎。 あの人だとわからせるために、なんか小道具があるとよい。 ブローチとかペンダントとか。 あるいは夢の話なので、理屈もへったくれもなく、 あの人だとわかったというのでもよい。 ぜんぜん面影はないけどわかったのだと読者を納得させられればよい。 >結局夢は夢 >人の欲望を移す >悪魔の鏡だ この三行は蛇足じゃないかなあ。 というわけでたいへん酷評に見えるかもですが、 私はこの詩の内容が好きです。 この詩が表現しようとしている世界がたいへん好きです。 なのでもっとがんばってねという意味でこのコメントを書きました。 でいま書き直しばかりしながら思ったのだけど、 あるいはこの詩は、このままでよいのかもしれません。 この舌足らずな感じのままで。
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