ポイントのコメント
[白井明大]
格差が生まれ、広がる一途をたどるなか、詩という人の声は、どのような場所から発されていくのかが、今後さらにあらわになり、重要性を帯びていくだろうと思っております。 この詩は、表面上の意味はネガティブともとれますが、では、主語はだれなのだろう、とみますと、作者であり、作者にかぎらず不当に不利益な立場に置かれている人であるとみることができるでしょう。 そう捉えたとき、この詩の立ち位置によってあらわになっていくものとは、いま現に存在する矛盾です。その矛盾をつく、という意味で、この詩の視点は大事だと私には感じられてなりません。
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