ポイントのコメント
[石畑由紀子]
祈り。 * * * * * 私のことばたちは、それぞれがどこか小部屋のような場所で私に呼ばれるのをじっと待っているようです、正座や、体育座りで。作品に収まってからも姿勢を変えず、空間を移動しただけ、という面持ちでとても静かにしている。一見、広い空間を駆けたがる様子がない、ように見えて、作品というちいさな部屋の窓から太かったり細かったりの光の筋を伸ばしているのを知っている私は、その先にまぶたの開いた瞳があって欲しい、と祈りつつ、ことばもまたその困難を知っているようです。 私と同じように、ことばもまた孤独なんだな、って。 だから私はことばに惹かれるのかもしれない。
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