ポイントのコメント
[狩心]
一兵卒の私が言うのもなんですが、 この作品はいい意味で、完全に着地できている小作品として評価できると思います。 小作品という意味は、無理に世界を拡大していない、無理がないという意味です。 どこかに行ってしまった「群青」が、また戻ってくる、 その構成は、小説的に物語を語ったのではなく、 具体的に細部を語らず(裏側で語る、語らずに語る要素、並行)に、 詩的に物語性を帯びさせる、ことに成功している。 しかも、行を読み進めていく内に、読者は自然と時間の経過を感じさせられている。 それらの部分に、この作品の詩としての強固な構成がよく表れていると思います。 氾濫を氾濫(作中では反乱ですが・・・)のまま投げ出さず、完全に着地させることに、 読み手を意識した作者の意識が顔を覗かせています。 そしてそれは、完全に着地させているにも拘わらず、 世界の広がりを終わらせていないことがポイントです。 氾濫の中にある秩序、からの広がり、世界です。 中盤の「言葉たちの反乱」は読んでて面白いですが、 私はむしろ、それと対照的な >「じゃあ、また力をかしてやるよ より後の部分の、マジで書くところに、ドキッとしました、 無論、そのドキッの感覚を読者に与える為には、 中盤の「言葉たちの反乱」が、なくてはならないものなんですね。 追記:一日中忘れられなくて、再度読みに来ました。 >しかしさくしゃは、〜 きらめくそらがむげんにあった ここなんか、漢字なしで書かれているのですが、本当にいい。 反乱食らった後ですからね、いやぁ、、それでも書こうとするところに詩情感じます、 それにそもそも、この作品、<atsuchan69>さんの詩行の集大成を感じます。。 どう考えても、傑作ですね。
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