ポイントのコメント
[ドクダミ五十号]
仏教に「自灯明・法灯明」と言う節があります。
弟子であるアーナンダに告げます。
「自らをともしびとし、自らを頼りとし、他に依存せず生きなさ
い。真理をともしびとし、真理を頼りにし、他に依存せず生きなさ
い」一見するとエゴイスティックに走るを良しとするかの様ですが
違います。貴君の「誰かに精一杯拍手できる自分でありたいとおも
った」そう、自身の内奥にともしびを求める事。身体(身)、感覚
(感受)、心、諸々の現象(法)の四つの側面から自らを観察す
る。そこから得られる”自己”をともしびとするのです。
ブッダは厳しい言い方をしてもおられます。「犀の角のようにただ
独り歩め」と、然しこうもおっしゃられました。「もしも汝(なん
じ)が、〈賢明で協同し行儀(ぎょうぎ)正しい明敏(めいびん)な同
伴者〉を得たならば、あらゆる危難にうち勝ち、こころ喜び、気を
おちつかせて、かれとともに歩め」と。
法灯明、法(dhamma)は即ち「真理」であります。
真理とは、意見、見方、感想、見解ではない、ありのままの事実
(現象)です。種々の概念、主観、思考、感情に惑わされ迷う我々
ですが、自己観察をもって「真理」を観じ、それをともしびとして
歩みなさいと云うことでしょう。
貴君は外にともしびを求めているようで、実は自己の中にそれを
求めている様に思えます。 人間とは良くも悪くも深い。
そう考えさせて下さった貴君に感謝。有難う御座います。
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