川沿いの道/快晴
暗い土手をみんなで歩いた
川の流れだけが静かに聴こえる
誰かは「またな」と手を振って
誰かは「もう会うこともないだろう」と
静かに呟き、どこかへ行った
一人減り、二人減り
友の口も段々と重くなり
オブラードで包んだような
半透明の遠慮だけが空気に溶ける
目が慣れると更に闇は深くなり
気付けば隣にいるのは君だけで
そんな君も沈痛な面もちで俯いて
「やっぱり私もそろそろ行くわ」と
石のような声で別れを告げた
「そう…」と私は押し黙ったまま
きちんとサヨナラも告げられず
あぁ、私はこれから先どこへ行く
唯一人、唯一人でどこへ行く
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