最終電車/松本 涼
 
線路脇の小石を濡らす黒い雨

焦げ臭い騒めきに揺らぎ

くしゃみの止まらない僕

感じる間も儚く手放してゆく微睡み



翻して僕は

二月の呼び声へと駆け出す

湿った呟きだけを

最終に乗せ
   グループ"四文字熟語"
   Point(5)