全日本夜/nm6
るりくるり。「おはよう」という夜があっても、いいのです、と。今日が昨日に、昨日が一昨日に。ところでね、おわるのはどこだ。
そうしてぼくらの大会は、惰性にかまけて「やあやあ」と始まりました。だれもがスタートラインで、ゴールテープでした。アンフェアな前提もなにがなんだかしたり顔で、それはふつうの一日のように、きわめてすとんと終わります。そうして明日の夜が、ぼくらの指先に巻き付いてくるのです。いつのまにか、とおく引き離してウィン。
さようなら、さようなら。もう見えないんだよ。
大きくひとくくった、全日本夜。が、先から尻尾までニョロっとした場所に、同じようにかぶさっては強く包みました。繰り返し、繰り返し、ぼくらは過ぎていく代わりの何かを。細部の細部の細部のさ、さあなめらかなところまで、イメージしてウェイト。つまりとおく引き離してウィン、で、待つのでした。「おはよう」という夜が、何度もやってくるミラクル、ミラクル。くるくるりくるり。そうそう、きみと、遊ぶんだよ。
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