竹想花伝/朱雀
れた竹林にその思いを乗せた若竹が育ってゆくと
いうお話です。
■風姿花伝■
世阿弥が能の稽古のあり様を「花」と言う概念で示した芸術論で、
その花には「時分の花」と「真(まこと)の花」の二種類があります。
「時分の花」は若さという時が与えた誰ににでも備わっている花で、
やがては失われていきますが「真の花」はそれを求めて稽古を重ね
高度な技術と深い人生経験をふまえた演者のみが身に付けることの
できる花で、これは失われる事はありません。
「その風(ふう)を得て、心より心に伝わる花なれば、風姿花伝と名づく」
という一節は、今もなお、すべての芸術の使命を伝えて余りあると
言われています。
■竹の花■
竹は元々イネ科の植物で、発芽してから長い年月、地下茎によって
繁殖を続けますが、ある一定の時期に達すると一斉に花を咲かせ
種子を実らせて一生を終えます。
その周期がとても長く、花を咲かすのに60年または100年かかると
言われ、開花するとその竹林は枯死してしまいます。
前 次 グループ"四文字熟語"
編 削 Point(4)