点描世界/成澤 和樹
世界とは、人間の「認識」の上に成り立っている
人間は、認識出来ないものを世界の一部としない
私たちの観る世界とは、それら個人の認識の集合だ
自らの顔を肉眼で観た者は終ぞ居ない
真の世界を求めるならば、客観の極地に至るべきか
否、客観も極めたところでは主観に他ならない
光速は究極にして、誇る速さより静止に近い
二元の間でたゆとう人々よ、最早無意味だ
点描世界、右往左往を掻き分けよ
原点から正の方向に、Yに向かって道を辿れ
決して踵は返すな
眠らぬ儘に、無元の間々に旅せよ子羊
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