自己診断/tonpekep
 
わたしは猫であったかもしれない
黎明の月にひと声ニャーンと啼いて
死んでしまった猫であったかもしれない

わたしは何万年も前の骨であったかもしれない
アラスカの雪の底に眠る
まだ発見されていない旧人の鎖骨であったかもしれない

わたしはそうして幾時代もの
ひとつの線であったかもしれない
飽きもせず地球を東から西へ
昇ったり沈んだりする光線であったかもしれない

わたしはきっと何かであったかもしれない
とおいもの事や人々の
ひとつの言葉であったかもしれない

わたしはいつの日かわたしであったことに気づくかもしれない
きっと気づくかもしれない
そこにわたしがいなくなったときに
   グループ"四文字熟語"
   Point(4)