曼珠沙華/肥前の詩人
 
                  こうず まさみ
 
  秋の彼岸が近づくと
  待ち構えたように
  叢から一斉に噴き出す
  真紅の炎
  激しかった季節を
  名残り惜しむように
  燃え盛っている

  この炎たちは
  命あるものへの限りない優しさ
  人が人を殺める虚しさと怒りを
  繰り返し 繰り返し
  謳っている

  と 君には
  聞こえないか
   グループ"四文字熟語"
   Point(2)