曼珠沙華/
肥前の詩人
こうず まさみ
秋の彼岸が近づくと
待ち構えたように
叢から一斉に噴き出す
真紅の炎
激しかった季節を
名残り惜しむように
燃え盛っている
この炎たちは
命あるものへの限りない優しさ
人が人を殺める虚しさと怒りを
繰り返し 繰り返し
謳っている
と 君には
聞こえないか
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