透明人間/
炭本 樹宏
放たれる矢のように
朝露がこぼれ落ちたら
その瞬間をみんなに見てもらいたくなった
よく眠れた朝は澄んだ空気に包まれて
まっさらの僕は時計を投げ出して
酒も飲まずに朝に酔う
喧騒の昼がやってくるまでの
尊い瞬間
こんな時間
僕は透明人間
前
次
グループ"四文字熟語"
編
削
Point
(7)