夢と幻は永遠の無限 妄想の遺書に うなされる月/八十作品/板谷みきょう
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文字にできないもどかしさ 憂鬱を想う獣
不純な溜息の遥か彼方 もつれた風に空を踏む
「さよなら」を言う天邪鬼 くちびるに接吻を
泣く位なら別れない 大人の恋の低温火傷
欲しい 欲しいと願う想いは 切なく虚し
土くれに宿る息吹深く 魚になって繋がり往く
何故いつも儚く始る 綿菓子のちりばめらて
許し乞いつつ滑り込む 舌のぬめりの愛しさに
臆病を絡め 月日が過ぎた 孤独のくちづけ
降って来た空から 命の欠片 一滴の呟き
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蝕まれながら ずっと有り得ない偶然を待つ
ずっとずぅっと切なげに響く 雨に言葉の そぼ濡れて
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