彼の乗った船が エーゲ海で消えた/
もも うさぎ
いつのまにか ひざまで水につかっていて
寒くはなかった
あたしはここで
砂の欠片が 薄白い光を浴びて
浚(さら)われていくのを ずっと見ている
きっと ずっと 見ていることになる
彼の乗った船が エーゲ海で 消えた
とき
あたしは そばに いられた
彼が
あの深海銀河を 待ち合わせ場所に選んだのだ
〜彼の乗った船が エーゲ海で消えた〜
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グループ"■ 現代詩フォーラム詩集 2007 ■"
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