郭公の見る夢 ★/atsuchan69
朝露に濡れた葉のギザギザ。地表を這うように草木を透かして訪れた地獄の陽を浴び、緑に燦然とかがやく【ヤマソテツ】と呼ばれる羊歯を踏みながら言葉なき森の奥深く、「幸」住むと人のいふ原始の密林を駆け巡る雛の雉が歌う、♪サカ菜/サカ菜ァ、そしてサカ菜という野菜を食べると頭が良くなって僕はパンツを穿き、発条式の両眼をとび出させて啼く山鳩の声を背に猛烈に新聞を配りはじめ、ついでに各家庭にヤクルト400も届けてやる。
大審問官ラギの秘めた笑みの裏側に零れた微量の涙など知らない、派手な猫革のジャンプスーツを着た宇宙人が朝から元気に立ちんぼをやっている。
「俺と遊ばないかい?
「嫌だよー、ベ
[次のページ]
前 次 グループ"■ 現代詩フォーラム詩集 2007 ■"
編 削 Point(6)