僕の右手と君の世界/プル式
ゆっくりと足元に転げ落ちた
フォークのカランという音
君はすぐにそれを拾い上げ
照れ隠しのようにしゃべりだす
あのね、あのときね、それでね、それからね
それから、それから
君に会うたびいつも考えさせられる
本当の言葉は何だろう
本当の意味は何だろう
何を伝えたいのだろう
何をどうしたいのだろう
僕は、君は、君は、僕は
カランという音に目をやると
君は照れたようにはにかみながら
フォークを床から拾い上げていた
何だか少し救われた気がする
私は、私でいいのかも知れない。
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