読者だって赤い靴を履く/佐々宝砂
 
んで馬鹿笑いする私はマンガ評論家でもなんでもなく、単なるマンガ好きである。

……という文章を読んだときにあなたはどう思うのだろうか。


マンガ好きという私の一面は、私にとってかなり重要な一面である。おもしれーマンガがねえよーと叫びながらも、かれこれ30年少年マンガを読み続けている。私はマンガを含めて、とにかくなにかを読むのが大好きだ。ネット上にあっても私的な印刷物でも素粒子物理学論文でも他人の家の電話の前のメモでも薬の説明書でも、字ならなんでもいい。なにより字が好きだ。はっきりいや死ぬほど好きだと思う。私の親は、私の活字好きに呆れ怒り、「おまえは本に埋もれて死ぬ」と予言した。私は、ボ
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