小説『Is it no use crying over spilt milk?』(6)/
 

時刻はもう七時、あたりは暗くなりはじめ彼女もそろそろ帰り支度をしているころだろう。
遅れるとメールで伝えたのだが返信がこない。彼女のお怒りももっともだ。
今朝から降り続いている雪のせいで何度も転びそうになった。
それにしても随分積もったものだ。これだけの雪があれば彼女が雪だるまを作っているのは間違いない。手伝ってあげられなかったのが悔しかった。

いつもの場所まであと少し、遅れてしまった言い訳を頭の中で何通りか思い浮かべる。仕事だから仕方がないとはいってもこの埋め合わせはしなければなるまい。
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