駅・新橋/たりぽん(大理 奔)
洋光台から各駅停車の二両目に乗って
寝不足な頭は
昨夜の反省をする朝、七時十六分
このまま終着まで眠りたい
飲みなれない酒を勧めたせいか
君はとっても不機嫌で
なのに君のほんとうを見たような気がして
うれしくて小さく笑ってしまった私と
より不機嫌になった君を
忘れないように
うたた寝の夢で思い返す
このままゆられて、どこに行こう
終着駅のその先の暗闇のような
目覚めると、新橋
そう
あなたの名前は
私の胸を焼いて奏でる
あの音に似ていて
連結器の出す
あの音に似ていて
もう走らない蒸気機関車に
一番近い格安チケット屋で
切符を手に入れたら
故郷に帰ろう
一番ゆっくり、たどり着く方法で
不機嫌な君を連れて
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