58、散歩 【さんぽ】/雨宮 之人
お気に入りのスニーカーと
私たちのDNA
それらは、歩くようにできている
足裏から伝わる感触に、踊るようにできている
森の腐葉土、落ち葉
そして草原の土だったそれは
いつかアスファルト
そうやって、靴なんて履いて私たちは
どこまで続くんだ? いったい
わからないまま道を行く
これは喩えじゃなくて本当にそうなんだ
ゆっくりと、流れてゆく風景
振り返りもしないで?
それは嫌だからせめて 高い空を見上げながらでも行こう
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