‐目線‐/士狼(銀)
 
つれて、
   1番と2番を守るために生まれてきた、
   痩せこけた3番と4番は、
   必然的に巣から落ちるのです。
   小さな鳥はリフォームをしないので、
   2番が死ぬと3番は生き残れます。


   僕が今まで拾っては、
   自然に還してきた彼らは、
   本来ならば死ぬはずだったのです。
   偶然に落ちたのではなく、
   必然にはじき出されていたのです。
   きっと誰かの糧になるはずだったのです。

   先生。
   僕は間違っていたのでしょうか、
   と半ば虚ろになりながら尋ねると、

   あなたのその質問が間違っています。
   と先生は言った。


   必然を曲げた僕に断罪が下りる日はいつ来るのでしょうか。




上からの目線は脅迫です
同じ目線は安心です
下からの目線は甘えです


   グループ"過程"
   Point(6)