創書日和「迎」 はじめてのひと/逢坂桜
 

     その人を見て

     わたしはぼんやりほほえんでいた

     はじめて会ったような気がする

     だが、あたりまえにほほえんでいた

     「お迎えですか?」

     「はい」

     やはり、と腑に落ちた

     振り返りそうになったが

     足はふみだしていた


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