降り来る言葉 LXVIII/木立 悟
 
を見つめる
空に近づき 空を堕とす
白く凍える径を見つめる


暗くなると落ちてくる
黒く小さな蛹の群れを
集めては集めては庭に撒く
ただ 何ということもなく


花を 花を
花を拾いに
わざわいの後ろの
わざわいを呼びに
灰桃色の 空を名付けに
午後を午後を午後を追いに


助けようとして助けられなかった蜘蛛のからだが
消えかけ ふたたび花として現われ
小さく小さく分かれてゆく
汚れた涙を吸いながら


地平線にゆらめく炎は
すべて花でできていて
冷たいかたまりを原にころがし
咲くほどに色を風に変え
午後を高く持ち上げてゆく




























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