「読んだものは読んだ」とは言えないのである。/ななひと
 
ある二人以上の間で論争が起こったときに、よくこういうことが起こる。
「きちんと読んでから非難してください。」「あなたは私の言ったことを誤解している。ちゃんと読んでください」
これはしごくまっとうな意見である。しかし反面、永遠に叶わない声明かもしれない。
私は昨日「「読んでないものは読んでいない」ことはないのである」を書いた。その中で私は、もし仮にその人がその文章そのものを読んでいなくても、何らかの経由でその知識は既にその人の中に流れ込んでいる、と指摘した。即ち「読んでいないものは読んでいない」ということはありえない、と述べた。
今回のタイトルは、それとは全く矛盾しているように思える。「「読
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