病室、足フェチ/暗闇れもん
 
真四角の箱を突付いてみると
箱が困って足を吐きました

それは夜に似た黒いヒールを履いた綺麗な足でした

白くて
スベスベして
ツヤツヤしていました

軽く唇を触れた変態のわたしに
足は優しい冷たさをくれました

冷たさは火照った肌に心地がよくて
何度も体を擦り付けました
この場を妻に見られたら終わりだとは思いながらも
決して止めようとは思いませんでした

告白します

家族が寝静まる午前二時
わたしはマネキンの足に欲情しています
冷たい足がわたしの温かさに染まる
この快感、先生、分かるでしょう?

+++

病院の帰り
先生にマネキンの足を一つあげた
家にはまだ何体もある石膏の中の真実

あのバカな医者には分かるまい
自身の熱で腐敗を早めるこの喜びを

   グループ"壊した世界"
   Point(1)