世界から抜け落ちて<18のprose-5->/ウデラコウ
 

何よりも 何よりも 熱いキスを落す

その笑顔の裏にある 真実を 僕は少しだけ知ってるから
僅かにためらってみるけど

でも君が良いと言うのなら 僕に止める権利はない

無理矢理もぎ取った休暇は 早摘みの野イチゴのように
苦く 僕達を苦しめるのだけれど

それでも その奥にある 微かな甘さに 酔いしれて

君が 幸せそうに 笑うから
もう全てそれだけで 理由なんてなくなってしまうから

君を抱き締めながら 全ての時が止まって
君だけが 安らかに 眠ってくれれば良いと

何とも身勝手な祈りを 神に捧げて みたりした

早春の雨が 全てを濡らした夜に   




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