ペチカ/三架月 眞名子
おませでおしゃまなペチカ
今日もお気に入りの白のワンピースで
白い花が満開の花畑に冠を作りに
僕はこっそりその後について行く
たくさんの白い花に囲まれて
綺麗なものだけを摘んでは編んでいくキミ
でもキミが一番綺麗で可愛らしい
もっと近くで見たくて
そっと匍匐前進
その瞬間迂闊にも
ガサっと音を立ててしまって
心臓は破裂寸前
これじゃキミに聞こえてしまうよ
栗色の長い髪を揺らせて振り返るペチカ
なんて言おう
やぁ、ペチカじゃないか
奇遇だね
僕も散歩してたんだよ･･･
するとキミは
すべて分かってるわよというような笑みを浮かべて
花の冠を僕にかぶせた
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