花火/もも うさぎ
の、死の見方だった
今でも悔やむのは
どうして、もっと優しい 優しく愛しい言葉で 死を綴れなかったのか
どうして、 あたたかいそのときを迎えられるような詩を書けなかったのか
美談で 結構じゃないか
優しい気持ちが すべてを包むのに
なお
手を伸ばして触れることで すべて伝わるのだから
毎日 手をつなぎながら
どちらかが倒れても 手を離さず あの頃の歌を歌い続けながら
力の抜けたその肩を抱いて
今夜の花火だけは 最後まで 一緒に 見ようじゃないか
〜花火〜
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