盲/ピッピ
耳をふさぐと雨は遠くの国みたい 目をふさぐのをためらいながら
台風の日だというのに 僕たちに降る風はもう諦めている
キャミソール の 裾 を破いてもう少し生きていたいと笑ういもうと
人間になりたいというオーブンでつくったピザを平らげている
二番目に好きだったひと いちばんに好きだったひと 僕だったひと
くもの巣にひこうき雲がひっかかる 嘘みたいねと笑う はぐるま
君の詩は怪我みたいだね かけめぐる衝動だけがすりぬけていく
(Au revoir,) 青い果実が透き通り透き通りしている夜でした
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