創書日和「紙袋。」/狠志
ねぇ、あの人が持ってる紙袋。
小さめの茶色いやつだけど。
口とか塞いじゃって、怪しくない?
きっと、あの中には、アブナイものが入ってるんだって。
だって、その人の顔見てみてよ。
こんな真夜中に、一人でにやけちゃって。
ねぇ、気になるから聞いてみちゃおっか。
僕にもくれませんかって。
きっと、とっても気持ち良くなれたりするんだよ。
くれなかったら、盗っちゃおうか。
全力で逃げればきっと大丈夫だよ。
ね。一緒に行こ?きっと大丈夫だから。
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