創書日和【嘘】 告白/大村 浩一
の国家も存在を認めない
『実験艦シュレスヴィッヒ・ホルスタイン』
私は約四年間この船に同乗し
記録係として戦場カメラマンを勤めるつもりが
この船の雰囲気についつい感化され黒服の戦闘員たちと
殺戮に放火に掠奪・強姦と三光の限りを尽くしました
冷凍船「第三東京市丸」の拿捕にも参加
飯盛女の悲鳴と船員達の憎悪の目 いまでも忘れられません
最後には発狂したミュッケ艦長自身による船火事で
海南島の北西約200キロ洋上で炎上爆沈
私はコック長と風船爆弾で脱出
焼津のマグロはえなわ漁船「第六福竜丸」に救出され
1999年12月8日に日本へ生還
今は幸いにも
別の小さな出版社に仕事
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