創書日和【鳥】 記憶の鳥/大村 浩一
 
ばたく

一瞬で粉々に千切れ
幾つかの
新しい小さな鳥になり
八方へ散っていく


(これだった
(あるいは
(これではない


島は
これから別の鳥を生きる
別のどこかの
島に出会うまで

何度も
くり返す



ほの明るい
Cellの海に浮かぶ
見たことのある

見たことのない

の記述を
探して


2008/3/27
大村 浩一
   グループ"創書日和、過去。"
   Point(15)