子猫のあくび/三州生桑
 
野辺の日に子猫のあくびうつるなり
のどかやな運転しつつ一句二句
捕まってたまるものかは犬の春
雪どけや恋しげに飛ぶ尉びたき
爺婆が黙して歩む余寒かな


春の夜に思ふ人あり物の音
三月やいとしき人に日はあたる
重たげなまつ毛かはゆし春の色


美しき白痴は泣けり春の雨

春雨や祖母の痛みのありどころ




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   グループ"俳句"
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