銀と世界と/木立 悟
夜とカケラと
くず拾いの顔
コップをコップで閉じ込めた輝き
薄め 薄めて
水より薄く
足を伝った油の罪
月は彼等に殺された
私は月を想って泣く
封じた想いは耕され
見たこともない根となり 笑う
音が聞こえる
何かを整列させる声
最後の理性
旋律の果て
人間の人間の
閉ざされた物語
醜い醜い
流れるだけの存在
ひかりが止まった
私の目に突き刺さったまま
止まった
水に映った緑の月が
すばやく赤く
何度も笑った
銀と世界と濁った星に
蝙蝠の詩をつぶやくと
みんな私をさげすんで
人間の服を投げつけた
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