マリリン/ふるる
れた自分の顔や体がただあると思うだけ
外見を褒められてもべつに嬉しくない
大好きな本の続きが読めるのが一番嬉しい
そしてマリリンは思った
これからは、プールの授業には出ない
服も、だぼっとしたものしか着ない
自分の顔や体を
じろじろ見られたり
色々言われたりするのは
すごく嫌だったし
大人しいマリリンは目立つのが大嫌いだったのだ
しかしどんなに隠しても
透き通る肌、輝く髪、うっとりするほど愛らしい顔をしていて
体育の授業や
夏で薄着になれば
大きな胸や
すらりとした脚は
隠しとおせるものではなかった
あれは確かマリリンが十七歳の時
それまでには
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