珈琲色の化石/プル式
振り返ると
通り過ぎるよりも早く
世界は移り変わっていく。
それはまるでメリーゴーランドの様に
それはまるで万華鏡の様に
瞬きを売るたびに
うつりげな恋の様に
世界は過ぎていく
まるで昨日の事の様に
すべてを記憶の河に流して。
一秒前に私が立っていた地面が
斜めに傾き
次に踏み出す足は
地面を踏みしめることが出来ない。
私はどこに行くのか
私はどこに居るのか
仮面の行列が通り過ぎていく。
私もまた右手に仮面を握り締めている。
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