震顫/佐々宝砂
 
明るい朝の日差しのなかで。
痙攣する手が手渡そうとする綿毛のたんぽぽ。
飛び立ってゆく綿毛、綿毛、
白いこどもたち。


白いのは綿毛ではなく世界ではなく私の視界でありより正しく言うならば私の視界が白いのではなく私の視床下部が過熱しているため他の脳機能が一時的に麻痺していてだから視界が真っ白になっているのだとその時点で認識できるはずもなくただひたすらに白く。

最初に気づいたのは手の振戦で動いてるときは何ともなかったのが静かに抱き合っていると両手が小刻みに震え特に左側が震えてなに震えてんのと訊いたら俺は昔からよく震えるんだチワワみたいで可愛いだろと言うのでううん可愛くない怖いよと言
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