ドワーフ/暗闇れもん
 
駅中で新聞紙にくるまり眠りにつく
彼らはドワーフなのよ
金塊を掘ることを得意として
一心不乱に働き続けたけれど
近代化の波に押し出され、帰るところを失った
ドワーフのなれの果て
少しでも暗いトンネルで
金塊の夢を見ているのか
体を寄せ合い眠る彼ら
目を背けてはいけないの
彼らはドワーフ
いつかのわたしたちのなれの果て
働きすぎて疲れ
羽を休めているけれど
また金塊のにおいに引き寄せられ
動き始める


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