連音/夜を歩く/AB(なかほど)
 
 

はるかあとおくうのお かぜのおむこおにい
きてきいのおおとのお

ちり〜ん



ゆうおじさんのリヤカーが通り過ぎる

ゆうおじさんのリヤカーには
ぽるしぇ
と書いてある
僕らはそれに911と書き足した
ぽるしぇには最初
鉄くずが乗せられていた
そのうちそれは空き瓶や空き缶になったり
古新聞なんかにもなった
四十過ぎてからは何に気を使ってたんだか
夜に歩くようになっていた
その頃から腕にはロレックスが巻かれ
これはどうやら本物らしかったが
おじさんは
ひろおたひろおた
と自慢げに言った


道の真ん中で寝て3回ひかれたという噂
ドロ
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