イヴイヴイヴ０５１２２２/大覚アキラ
横殴りの風が叩きつける橋の上で
穴の開いた靴下を虫捕り網代わりにして
捕まえたのはサーモンピンクの雌豚
そいつに跨って海を目指す
ポケットから取り出した一掴みの金平糖
力いっぱい曇り空に向けて投げると
津波みたいな感じで夜が押し寄せてきた
飛ばせ雌豚もっともっと速く
頬を切る冷たい風のせいで
おれはこんなにも血塗れだけど
ああそうか
これが生きてるってことなんだな
いま解ったぞ
メリークリスマス！
前 次 ｸﾞﾙｰﾌﾟ"SEASONS"
編 削 Point(1)