私は何故年末に紅白ではなく第九を観てしまうのか。/和泉 誠
唱
天国の門が本当に開いてしまったかのようなラストスパート
極度の興奮のために失神するように私は毎晩意識を失っていました。
そんな生活が高校の間ずっと続いていたような気がします。
このような経緯を辿ってルーヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンの
交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」は私にとって特別な歌になりました。
ちなみにあまりにも有名な第4楽章「歓喜に寄す」は
詩人シラーが作詞し、彼はかの文豪ゲーテと親友だったとか。
ドイツには二人が並んで歩く姿を刻んだ彫刻が置いてあるらしいです。
ちなみに、ゲーテとベートーヴェンは知人ではあるけれど
仲は悪いらしいです。原因は二人が一緒に散歩をしている時に、
とある偉い人とすれ違い、若くて革新的なベートーヴェンが
頭を下げずに素通りしようとした事に、
年をとり保守的なゲーテが腹を立てたとか。
まあ、それは年の差というか
どうしようもないことのような気もします。
ジェネレーションギャップというやつ?
二人とも男性だったということが、運の尽きでしょうかね?
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