息継ぎの音階/かぜきり
た)
息継ぎをしながら
今夜も泳いでいます(およいでいます。およげてるのかな。)
見渡しても繋がらないその深い呼気を
自らたぐる必要性を
どこからともなく訪れることを
期待しているのことを
触れないことを
問わず問えず問いかけられず
不をかぞえていることを
かぞえています
ああ、すこし量が足りないようです
すこしだけ
の
満ちた砂
が
うたをかえましょうか
いえ
わたしが
うたいましょうか
合いの手の息継ぎを
いいえ
やはし
己で
うたいましょうか
月夜の姿をそのままに
なぞらえる事を
そっと堪えて
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