息継ぎの音階/かぜきり
笑いと入れ替えてしまいたい。
笑い顔の所作の方向を思い浮かべながらも笑顔はこうであったかなと
見知らぬ人との不意の接触に笑顔らしきものを浮かべていたことを
記憶の軽はずみからせせりだして
無為に笑ってみせる。観客の気配はどこへいったのやら。
笑顔のフォーメーションを組みはじめる顔の筋肉たち。
彼らも目的を忘れてしまったようだ
沸きあがる失笑はとりあえずの意、これでよかったのであろうかと
聞こえ続ける合いの手であり、私の声でない無色な欠伸。
体温が抜け落ちる一瞬
星空がまたたくのは私が爪弾いているからでないのは何故でしょう。
吊り下げられた着ぐるみへの第一歩か
すぅ
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