ノート(51Y.1・6)/
木立 悟
夜が飛ぶという
鳥が飛ぶという
何も飛ばぬという
石の灯だという
鉄柵の窓だという
誰も知らぬという
紙に埋もれた言葉を
砂に埋もれた言葉を
見つけるものはない
だから此処に刻む
誰も浪ではあり得ない
空に到かず
地に呑まれゆく
だから此処に刻む
前
次
グループ"ノート"
編
削
Point
(1)