ノート(テーブル)/木立 悟
 


唇紋のような首飾りをして
一筆書きの花束を持ち
彼女はひとりテーブルにいた



誰もが通り過ぎてゆくうちに
花束は水彩になったので
髪の毛のなかの夜のため
彼女は少し首を傾けた







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